女性のライフスタイルと漢方

女性のゆらぎに寄り添う漢方治療
初潮、妊娠・出産、更年期——。
女性ホルモンの変化にともない、こころとからだにさまざまな不調が現れることがあります。 漢方は、そんな「女性特有のゆらぎ」に寄り添い、自然な形でバランスを整えていく医療です。
ここでは、年代ごとによくあるお悩みと、それに対応する漢方薬の一例をご紹介します。
女性のライフスタイルと
漢方の一例
7歳ごろ
小児期の虚弱体質に

おすすめの漢方
- 小建中湯(しょうけんちゅうとう)
虚弱体質で疲れやすい、腹痛がある、胃腸が弱いタイプのお子様をサポートします。
12〜15歳
初潮・生理痛が始まるころに

おすすめの漢方
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血を補い、水を巡らす作用があり、冷えとむくみを改善します。月経不順の改善が期待でき、月経前後のさまざまな症状も解消されるケースがあります。
「成長だから仕方ない」と我慢せず、早めに整えておくことが大切です。
20歳前後
勉強・仕事・恋愛…がんばりすぎてしまう時期に

おすすめの漢方
- 桂枝茯苓丸加薏苡仁(けいしぶくりょうがんかよくいにん)
血の巡りを良くすることで、月経痛・月経不順を改善します。月経前にできるニキビにも効果があります。
- 抑肝散(よくかんさん)
- 抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)
月経前症候群のイライラ・気分の落ち込みに対して、有効な漢方薬です。
30歳前後
結婚・妊活・仕事との両立に

おすすめの漢方
- 温経湯(うんけいとう)
からだを温めて、血の巡りを整えることで妊活中の体づくりに役立ちます。
妊娠中
大きく変化するからだとこころに

おすすめの漢方
- 当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
妊娠中にも継続投与が可能で、安胎薬として妊娠の継続・維持を助けます。
妊娠中の頭痛・めまい・肩こりなど、マイナートラブルに対しても用いられます。
産後
産後の不調を整えるために

おすすめの漢方
- 芎帰調血飲(きゅうきちょうけついん)
「気」と「血」の巡りを整え、産後の体力低下、ホルモン変動による心身の不調に対して効果があります。
40歳前後
子育て・仕事・親のケア…心身ともに忙しい時期に

おすすめの漢方
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
倦怠感が強いときに用いられます。胃腸を整える作用があり、食欲不振にも役立ちます。
45〜55歳
更年期のゆらぎに

おすすめの漢方
- 加味逍遙散(かみしょうようさん)
- 桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
- 黄連解毒湯(おうれんげどくとう)
女性ホルモンの変化にともなう心身の不調を、全体のバランスから整えていく漢方です。 婦人科での検査・治療と合わせて、漢方で“もうひと押し”することもできます。
50歳前後
代謝の落ちる時期に

おすすめの漢方
- 麻黄剤(葛根湯・薏苡仁湯・越婢加朮湯など)
交感神経を刺激することで、脂肪を分解し、代謝を上げる効果が期待でき、肥満症治療に用いられることがあります。
60歳以降
これからの毎日を、楽しく、心地よく過ごすために

おすすめの漢方
- 八味地黄丸(はちみじおうがん)
下半身の冷えや夜間頻尿、腰痛など、加齢とともに出てくるさまざまな症状に効果があります。「年だから」と我慢せず、上手に付き合うための選択肢として活用できます。
体質・ライフスタイルに合わせて、
一緒に漢方を選びましょう
同じ症状でも、体質(虚証・実証)、生活リズム、ストレスのかかり方、年齢・ホルモンバランスによって、用いられる漢方薬は変わります。
「なんとなく不調が続いている」
「検査では異常なしと言われたけれど、やっぱりつらい」
そんなときこそ、漢方内科・婦人科にご相談ください。あなたの今の状態に合わせた漢方を、一緒に考えていきます。